接待の際の少し高度なスキルに「ご当地ネタ」というのがあります。
話の冒頭にその土地や参加者に関するネタ、いわゆるご当地ネタを盛り込むと一瞬で聞き手を惹き付けることが出来ます。
そこでワインです。
ワインは、世界中で作られていて、世界中どこへ行っても「ご当地ワイン」があります。
私自身の経験談を1つ。
イタリア北部のある町でのビジネス交渉。相手のイタリア人の方はなかなか気難しい方で、昼間の交渉は難航しました。
夜の会食。相手の方は、地元のバローロというワインを選んでくださいました。私の大好物のワイン。とても美味しかったので「これは美味しいワインですね。バローロは私の大好物です。」と、私が心から嬉しそうに言った瞬間、相手が身を乗り出してくるのが分かりました。
地元のワインを褒められたのがよほど嬉しかったのでしょう。満面の笑みで「このワインは、私の友人が営んでいる家族経営のワイナリーで作ったものです。気に入ってもらえて嬉しいです。」
その後は、お互いすっかり打ち解けて、ワインを介しながら、仕事のこと、家族のこと、趣味のことと語り合いました。
びっくりしたのは、翌朝、帰国するために空港に向かうと、なんとこの方が空港で待っていてくれたのです。両手には、友人のワイナリーで作られたワインが。「増田さん、このワインを日本に持って帰って楽しんで下さい。」
その後、彼はイタリアでの最良のビジネスパートナーとなり、我々のビジネスに良い効果を及ぼしてくれたのことは言うまでもありません。
やはり、どの地域に住む人にも自分の町に愛着がありますので、その土地に関することに言及すると喜んでもらうことができます。
世界中どの町に行っても、必ずといって良いほど、ご当地ワインがあります。是非、ご当地ワインをネタにして、親近感や一体感を築いて下さい。