ブログ

ガッティナーラ イタリア北部のワイン銘醸地

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

イタリア、ピエモンテ州のワイン銘醸地「ガッティナーラ」に行ってきました。

ガッティナーラは、ミラノから車で西へ1時間半、冬季オリンピックが開催されたトリノから車で北東に2時間の距離にあります。

人口8,610人。主要な街道沿いにあるのですが、ガッティナーラの街に入ると、道幅が急に狭くなります。道の両側に古い建物が立ち並び、長い歴史を持つ街であることが分かります。ローマ帝国時代からワインの生産をやっていたそうです。

ガッティナーラはDOCG(最高級のワインを生産する地域)に指定されています。年に1回、街をあげて開催されるブドウ祭(La festa dell’Uva)には、世界中から多くの人々が集まります。

日本ソムリエ協会のテキストは、ガッティナーラのワインを次の様に紹介しています。「ネッビオーロをベースに作られる。長期熟成能力を持つ辛口ワインとして、過去にはバローロ(ピエモンテ州で最高品質のワインを生み出す産地)にも勝る名声を誇っていた。」ネッビオーロとは、イタリア北部を代表する赤ワイン用ぶどうですが、この地域ではスパンナと呼びます。

私が訪問した日は、イタリアは休日で、ワイナリーはどこも休み。ところが、私のイタリア人の知人がANZIVINOというワイナリーのオーナーと交渉してくれ、特別にワイナリーツアーをアレンジしてくれました。しかも、オーナーに自ら案内頂くという幸運に恵まれました。

オーナーの名前はEmanuele Anzivino。以前は、ミラノに住んでました。ミラノでは、ワインとは何の関係もない仕事をされていたそうですが、小さい頃からの夢であった自然と触れ合う仕事が諦め切れず、1998年に一念発起、この地に移り住んで、ワイナリー経営を始めたそうです。

今では、年間約40,000本のワインを生産し、そのうち約2,000本を日本に輸出しています。ガッティナーラを代表するワイナリーの1つに成長しました。

ワイナリーとして使われている建物は、以前はグラッパの蒸溜所だったものを、修道院として使っていたそうです。それをEmanuele Anzivinoが買い取りました。イタリアらしい、味わいのある建物です。

Emanueleはとても親切で、ワイナリーの中をくまなく案内してくれました。沢山の写真を撮ったのですが、彼が特に熱を入れて説明してくれた「大・中・小3種類の樽」の写真をご紹介しますね、ネッビオーロ(スパンナ)というぶどうは、タンニンが強いので、長期間樽熟成させないと渋くてのめません。従って、樽にはこだわっているそうです。

最後に、沢山のワインをテイスティングさせて下さいました。ガッティナーラでは、ネッビオーロ(スパンナ)を90%以上使わねばならないので、どのワインもネッビオーロ(スパンナ)を使った赤ワインです。しかし、樽の中で熟成させる期間により、味わいに随分と差があります。

2人で随分と飲んだので、Emanueleも機嫌が良くなったのか、最後には「これは特別だよ。」と言って、私が生まれる前にできたグラッパをふるまってくれました。

ドライバーも機嫌が良くなったのか、ガッティナーラ訪問の後、「これは特別だよ。」と言って、セシル川の対岸にあるもう1つのワイン銘醸地「ゲンメ」にも寄ってくれました。イタリアでの楽しいひとときでした。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る